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可愛い、可愛い、牡蠣たち

「脚の生えた牡蠣/Walking oyster」
「海藻/Seaweed」
· 創作過程
今回もルイス・キャロル氏の著書『鏡の国のアリス』からイメージされるキャラクターです。
セイウチの楽しい話を聞こうと好奇心いっぱいに安全な海から危険な丘へと上がって行く牡蠣。そう、セイウチと大工の胃袋に入ってしまうことも知らずに…
牡蠣は貝の開きの向きを上にするか、下にするかで少し試行錯誤。最初にできた下開きの貝は糊なしでも形を維持できるのですが、牡蠣らしさに欠けてました。上開きにしたらイメージぴったりの牡蠣が出来上がったのですが、脚の間に糊必須となりました。しかし、貝がぴったり閉まる感じや後ろ姿といい、この上なく愛おしい牡蠣が生まれたので満足です。
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牡蠣にはカラペラピスという紙を使いました。キラキラのグリッターのような面とマットな黒の面を持つ紙です。カラペほど薄くはないので、とても折りやすいです。
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ここからは台座完成までの過程を少しご紹介。
海藻は以前にエリック・ジョワゼル氏(一番好きな折り紙作家さん)の魚を折った時、それを飾るために考えたものです。ただのバイアス蛇腹を開いただけのものですが…完成写真では分からないかもしれませんが、このように無駄にダブルカラペにしてます。カラペ1枚では薄い気がしたので。
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折りあがった素の状態。
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針金を上まで仕込んで曲げてもよかったのですが、今回は一番下の関節まで入れて立たせるだけにしました。
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そしてここからが最近の一番楽しいところ。そう、配置決めです。
どこに何を置くか大体の位置を決めます。台座に無駄な穴を開けたくないのでマスキングテープで固定したりしながら、色々な角度から見てあーでもない、こーでもないとやっています。ヤドカリ君も入れてあげようかと思ったのですが、結果、邪魔と判断される。
位置が決まったので、台座の板を加工します。ただの四角じゃ味気ないので。
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彫刻刀と小刀で適当に彫りました。どうせほとんど隠れるので神経質になる必要もなく、下書きとかもなしに彫っていきました。100均で購入した板なのですが、とても柔らかかったので彫りやすかったです。そのあとアクリル絵の具で青く塗りました。
岩場は園芸用のバークを積み重ねたのですが、バーク同士がかみ合わず地味に苦戦しました。
最後に全員を配置して完成です。
海の底から地上へ上がって行く愚かな可愛い牡蠣たちの話でした。
『何も知らない牡蠣たち』/『The road leading to stomach』2016年2月完成
「脚の生えた牡蠣」2016年2月創作
カラペラピス
Paper size : 25×25cm
Finished Size : 7cm
不切正方形一枚折り 糊必須/One sheet square, not cutting. Use the glue.
「海藻」2014年11月創作
ダブルカラペ
Paper size : 10×10cm 他
Finished Size : 14cm 他
不切正方形一枚折り /One sheet square, not cutting.
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【おまけ:こ、こいつ運べるぞ!】
もちろん自立をしない牡蠣たちですが、転がしておくのも可愛いもんです。(何しても可愛い)
そして!なんと!貝の中に!匠も驚きの収納スペースが!!!こいつぁ、運んでもらうしかないな…
何を???